夜行バス東京からの旅

夜行バスでの旅日誌

僕が夜行バスを利用しだしたきっかけは、高校を卒業したら上京して東京で働きたい、との思いからでした。
金もろくにない高校時代の就職活動。必然的に東京への移動は安価な夜行バスに限定されていました。

初めて夜行バスを利用したときのこと。
薄暗闇が支配する夜行バスの車内も、目的地の東京という街も、どこか非現実的な感覚がして、バスの座席で毛布を深く肩まで掛けながら、不安と恐怖で少しだけ震えていました。
これからのことを考えるとなかなか寝付くことが出来なかったので、気を紛らわすことも兼ねて、カーテンを少しだけ捲り上げて外を見ました。
窓の外では高速道路の無機質な外壁に囲まれた夜の空気と、橙色のライトのどこか艶やかな色彩とが調和して、冷たくて怖い孤独な世界を作り出していました。

人に慣れていない猫のような、触れることが出来ないその世界が僕には何故だかたまらなく、綺麗に思えました。
その瞬間から僕は夜行バスの虜になりました。

それから今に至るまで、さまざまな場所に夜行バスで移動して、沢山の魅力を発見したり、思い出を得たりしながら、上手く夜行バスと付き合ってきました。
ここではそんな夜行バスの旅の記録を紹介していこうと思います。

旅日誌